腎のう胞とは?
こんにちは!!
今回は、腎のう胞について。
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まず、腎臓とは
腎臓に流れてきた血液をろ過し、体の中の余分な物質と水を尿として体外に排出します。
その尿を作り出す役割をしているのが腎臓です。
他にも腎臓は骨を固くする物質を出したり、血液の中の赤血球を増やすための働きもします。
ですので腎臓の働きが落ちることで、尿が作られなくなるだけでなく、骨がもろくなったり赤血球が少なくなって貧血が起こってしまうこともあります。
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腎嚢胞とは
腎臓にある液体の塊です。
腎実質内に液体が貯留した嚢状の袋をいいます。
多くの腎嚢胞は、症状もなく健康に害はありません。
しかし一部の腎嚢胞では、
がんになったり、腎嚢胞が多発することで腎機能が悪化する場合があります。
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腎嚢胞の症状
腎嚢胞は、基本的に症状をみとめない場合がほとんどです。
時々5cm以上の大きさになる場合があり、そうなると腎嚢胞の圧迫で腰部の鈍い痛みが出現する場合があります。
特に、腹部に張りを感じる患者様は、常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)が疑われます。
以前は治療法が全くなかった病気ですが、最近進行を抑制できるお薬が登場しています。
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腎嚢胞の原因
腎嚢胞のはっきりした原因は不明です。
年齢とともに多くの人に発生します。
また、腎嚢胞が多発するタイプのものでは、遺伝が関係しているものもあり家族性に発生します。
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腎嚢胞のリスク
・感染
まれに腎嚢胞に感染を起こし熱が出る場合があります。
抗生剤の投与だけで治る場合もありますが、時に腎嚢胞を穿刺して、感染した中の液体を排出する必要がある場合があります。
・出血
まれに腎嚢胞内に出血を起こす場合があります。
出血に伴って、腎嚢胞のある側の腰痛を認めます。
腎嚢胞内に出血を認める場合、その原因となりうる悪性腫瘍の発生を疑う必要があります。
・破裂
非常にまれですが大きな腎嚢胞で破裂する場合があります。
・水腎症
まれに腎嚢胞が腎の中心部に発生し、尿路を圧迫し尿の流出の抵抗となる場合があり、
そのため腎盂が腫れ、いわゆる水腎症と呼ばれる状態になる場合があります。
水腎症がある場合、腰部の痛みの原因となる場合があります。
・悪性腫瘍
腎嚢胞の中に隔壁が存在したり、石灰化していたりする場合は、前述の出血した場合も含めて、腎嚢胞内の悪性腫瘍の存在を疑います。CT検査やMRI検査などの画像検査で精査します。
・腎不全
腎嚢胞が多発する疾患があり、多発性嚢胞腎という疾患があります。
遺伝する病気で家族性に発生します。腎嚢胞が多発することによって、腎機能が低下し腎不全になる場合があります。
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腎嚢胞の診断
超音波検査やCT検査、MRI検査などの画像検査で容易に診断されます。
これらの検査では、腎臓に認める腫瘤が腎嚢胞であるか腫瘍性のものかを鑑別するのにも役立ちます。
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腎嚢胞の治療
腎嚢胞は無症状ですので、基本的には治療の必要性はありません。
ただし、あまりにも腎嚢胞が大きくなってきてお腹に圧迫感が出たり、
何か症状が出てくる場合や嚢胞性腎がんといって嚢胞にがんを合併している時があります。
お腹に圧迫感がある場合は嚢胞の中の液体を抜きます。
また、嚢胞性腎がんの場合は腎臓のがんに準じた治療を行います。
腎臓のがんは基本的には手術療法です。
どなたかの参考になりますように・・・
また、一度気になった方は当院までお待ちしております。
担当は看護師 Nでした。
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