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咳
咳はほこりや細菌、ウイルスなどの異物が体に入らないようにするための防衛機能です。空気の通り道である気道に侵入した異物を外に出すために、咳が出ます。咳にはまた、気道にたまった痰を排出する役割もあります。
咳のタイプ
湿った咳(湿性咳嗽:しっせいがいそう)
炎症によって分泌された痰や鼻水などを、体の外に出そうとして起こる、慢性的な咳。
湿った咳の原因となる病気
気管支炎や後鼻漏など上下気道や肺の病気、結核などの感染症。
乾いた咳(乾性咳嗽:かんせいがいそう)
肺や気道に炎症や過敏反応が起こることで発生する。また辛いものを食べた時や、刺激物を吸い込んだ時の防御反応も乾いた咳の一種。
乾いた咳の原因となるその他の病気
かぜ、間質性肺炎や肺がんなど。
特につらいのは、夜の咳・・・・・
夜に眠る前、眠っているときにつらいですよね。
なぜ日中と比べて夜に咳が出やすくなるのでしょうか?
また、横になると咳がでて、眠れないことがありますよね。
その原因についてまとめました。
横になると咳
気道の乾燥
気道が乾燥すると粘膜のバリア機能が低下して、病原体のような異物からのダメージを受けやすくなります。粘膜が炎症を起こしたり、ささいな刺激にも反応して、咳が出ることがあります。
気道の圧迫
肥満などで首回りに脂肪がついている人は、横になると気道の一部が圧迫され、気道が狭くなったり、一時的にふさがってしまうことがあります。空気が通りにくくなるため十分な呼吸ができず、苦しくなって咳が出ることがあります。
アレルギー
布製品には、ダニやホコリなどアレルギーの原因となる物質(アレルゲン)が潜んでいるので、それらに反応すると咳が出ます。
また、アレルゲンに反応して鼻の中や喉に粘液が溜まると、横になった瞬間に溜まった粘液が気道に垂れこみ、咳を引き起こすことがあります。
逆流性食道炎
横になると胃酸が逆流しやすくなるため、のどが胃酸に刺激され、咳が出ることがあります。
呼吸器疾患
- マイコプラズマ肺炎
- インフルエンザ
- 気管支炎
- 咳喘息
- 気管支喘息
- 肺炎
- COPD(慢性閉塞政肺疾患)
- 肺結核
- 肺がん
夜になると咳
副交感神経優位状態
副交感神経は、リラックスしているときに働きます。交感神経は、活動時に活発になる自律神経です。自律神経は、呼吸や体温、血圧を無意識に調整するものです。
夜になると、体を休めるために、副交感神経が優位になって筋肉が緩みます。その他、ホルモンや交感神経に作用する神経伝達物質のカテコールアミンなどが減少し、その影響で気道が狭くなり、アレルゲンや様々な刺激に対して慢性的に過敏になり、咳が出やすくなります。(夜になって体の緊張が緩むことによって、気管支が狭くなります。)
冷気や乾燥
夜から朝方にかけて気温が下がると、冷たい空気が気道を刺激します。また、口を開けて寝ていると、口やのどが乾燥し、咳を誘発します。
対処法
水分摂取
喉を潤すことが大切です。温かい飲み物や飴を口に含んだりするといいでしょう。また、寝る前に喉に潤いを与えるためにうがいもお勧めします。
身体・喉を温める
タオルを首に巻いたり、首を温めると気管が温まり、その中を通る空気も温まるので冷気による刺激を抑えられるでしょう。また、マスクを着けて寝ることで、のどを保湿し、寒い空気による刺激から喉を守ることができます。
部屋の加湿
加湿器などを使いましょう。加湿をすることで、咳が和らいだり、痰が出やすくなることがあります。加湿器の内部にはカビが生えやすいので、こまめに掃除を行いましょう。
寝るとき頭を高くする
横を向いたり、状態を起こしたりして寝ると、鼻水や痰が喉に流れるのを防ぎます。
上半身を少し高くした姿勢で乗ると、気道が開いて呼吸が楽になります。
アレルギー物質の除去
洗濯や掃除をこまめに行ったり、空気清浄機をつかい、寝具や寝室から、花粉やダニの死骸などを取り除きましょう。
疾患の対処
鎮咳薬や痰をだしやすくする薬などがありますので、薬剤師に相談しましょう。
鎮咳薬を服用したりセルフケアを試したりしても、3週間以上咳が続く場合や発熱、黄色や緑色の痰が出る場合は、感染症の可能性があるので、早めにかかりつけ医や内科医に相談をしましょう
咳の予防方法
- うがいをする
- 寝室の環境を見直す(掃除や加湿をしましょう)
- 刺激の強い食べ物を控える(ビールや香辛料は喉に刺激を与えます)
- 喉を使いすぎない(のどに負担がかかると咳が出やすくなります)
- 禁煙する(タバコの煙は気道に刺激を与えます)
検査
- 画像検査
- 血液検査
- 呼吸機能検査